『ネギま!』に登場する「本契約」の呪文詠唱を改めて解析。3年半ぶりくらい。 Spīritus pactiōnis quī præstat mundō, ad ēuocātiōnem meam respond[eat]; egō lēge ūniuersī inter mē et amīcum meum uinculum *adamanteī immortālis magnificī animī iung[am]. VERA PACTIO. 強いて和訳すれば…… 世に比類無き契約の精霊よ、我が召喚に応ぜよ、我は万法に遵いて、己と我が友との間に、堅固にして不滅の気高き魂の縁を結ばん。真・契約。 註 やはり原文は respondē (命令法)、 iungō (直説法)のようだ。とはいえ、魔法としては接続法の方がよいし、実際『ネギま!』の魔法は基本的に接続法なので、一応カッコ書き。 uinculum adamanteī immortālis magnificī animī はとても怪しい。というのも…… uinculum / adamanteī immortālis magnificī animī と分けられるから、「堅固にして不滅」なのは「縁」ではなく「気高き魂」の方。 ところが、日本語でも「堅い絆」と言うし、英語でも adamantine bonds と言うので、制作陣の意図はこちらである可能性が高い。 実際、原文は「アダマンテイ」というよりは「アダマンティ」 adamanti/-ī のようだ。 単純に、 adamas, -antis (鋼)の属格 adamant is のsを落としたか、または与格 adamantī と混同しただけなのかもしれない(与格だと文意が通らない)。 さらに突き詰めれば、「不滅」も「気高き」も、「魂」と「縁」とどちらに係るのが本意だったのか、よくわからない。 uinculum ada